新幹線トンネル湧水で育った「鉄道わさび」を販売、6次産業化めざす

GALA湯沢スキー場(新潟県湯沢町)の下を走る上越新幹線。そのトンネルから採取できる湧水で、どこにもない鉄道わさびを栽培できないか……。そんなアイデアが結実し、本格販売へと動き出した。

JR東日本グループのベンチャー、JR東日本スタートアップとガーラ湯沢は、上越新幹線のトンネル湧水を活用した国産本わさび「鉄道わさび」の育成・栽培に成功。4月末からGALA湯沢スキー場内和食レストラン「ゆた」などで販売を開始した。

駐車場消雪や飲用水に使っていた湧水を活用

栽培中のわさび上越新幹線ガーラ湯沢駅付近に存在するトンネル湧水は、ミネラル分も豊富で年間を通じて水温も低いため、さわび栽培に適しているという。

GALA湯沢スキー場の下を走る上越新幹線のトンネル湧水は、通常、駐車場の消雪や、軟水化装置を介して飲用として利用されている。

そのトンネル湧水を今回、わさび棚に引き込み、本わさびを栽培。できあがった本わさびは、GALA湯沢スキー場内和食レストラン「ゆた」でまず提供し、将来的に「GALAブランドわさび」として土産品などに展開し、さらにJR東日本グループ会社への提供などをすすめ、6次産業化をめざす。

「鉄道わさび」を6次産業化し地域活性化を図る

栽培中のわさび6次産業化とは、生産物の価値を上げるため、農林漁業者(1次産業)が、農畜産物・水産物の生産だけでなく、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、それによって農林水産業を活性化させ、農林漁業者の所得(収入)を向上させること。

「鉄道わさび」に着眼した背景には、国産わさびの収穫量減少と価格高騰がある。近年、気候温暖化にともなうわさび田の水温上昇や、干ばつ傾向の深刻化などで生育環境が年々悪化。この10年ほど、収穫量は右肩下がりが続いている。

また国産わさびは、世界的な和食ブームで世界的に需要が高まっている農作物のひとつで、サプリメントなどの加工品としても高値で取引されている。

JR東日本グループはこの「鉄道わさび」の本格栽培、加工・流通させることで、新たなビジネス領域を拡大し、わさび栽培を通じた地域活性化をめざしていくという。

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